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コードバンとは?魅力とお手入れ方法を紹介

2023.03.07

FEATURE


 

 

コードバン(CORDVAN)

 

 

「革のダイヤモンド」や「キングオブレザー」と評され、最高級の馬革と称されるコードバン。
ブライドルレザー、イタリアンレザーと並び、世界三大レザーのひとつに数えられています。
財布などのコードバン製のすてきな革小物、ランドセルなど意外に身近にもあったりします。
独特な光沢や質感、風合いで人の心を惹きつけてやまないコードバンという皮革はどのような革なのでしょうか?
コードバンの魅力について迫ります。

 

 

コードバンとは?

 

 

革のダイヤモンドといわれるコードバン

 

 

数ある革の中でも“最高級”と評される「コードバン」。
キメ細かな、美しい艶に高級感が漂います。

コードバンは馬革です。馬革ではありますがただの馬の革ではありません。
馬のお尻、臀部の革です。お尻の皮は全体2割もありません。
さらに、コードバンは全ての馬からとれるわけではありません。
食肉用として生産される農耕馬からだけです。

 

 

 

 

コードバンの正体は繊維密度の高いコラーゲンのカタマリ。
放牧されていた農耕馬が天敵であるオオカミなどの肉食動物に襲われたときに嚙みつかれても致命傷にならぬよう臀部に固いコラーゲン層を発達させたのが、
コードバン層と呼ばれる部分で、自然に近い環境で育った馬からしかコードバンのを採取することができません。

また、コードバン層はどんな馬からも簡単に採れるというわけではございません。
実際に削り出してみなければ、コードバン層の品質、範囲が狭かったり厚みが薄かったり、またその有無自体もわからないためです。

つまり素材自体が希少なのです。

 

 

 

 

また、製法には時間と手間がかかっており、表面を残してなめされた革と違い、
皮膚組織の内部にある厚さわずか2mm程度の「コードバン層」と呼ばれる部分だけを削り出したものがコードバンの革となります。

 

皮からコードバン層を傷つけずに削り出すには、熟練の技が必要です。

 

厚く守られた革から極めて緻密な層のみを残し、その裏面(肉側の面)を磨き上げて表面に仕上げる、職人の長年の経験と技によって生み出されています。
コードバンとして削り出される一枚の面積は、ほとんどが小さく、バッグなど大きな製品よりも財布や靴などの小さな製品に多く使われます。

 

コードバンの生産に携わるタンナー(皮革製造業者)は世界的に見ても少なく、有名どころでは、アメリカ・Horween(ホーウィン)社や日本・新喜皮革などが挙げられます。

 

コードバンは希少性、仕上がりの美しさから「革の宝石」や「革のダイヤモンド」などと例えられます。
コードバン層部分を削り出す工程が「宝石の発掘」を、光沢を出すグレージングの工程が「宝石の研磨」を思わせるのが由来となっています。

 
 
 

 
 
 

コードバンの種類と特徴

 

 

「コードバン」と一口に言っても、製法や特徴でさまざまな種類が存在します。

 

 

シェルコードバン

 

シカゴの老舗タンナーのホーウィン社(Horween Leather Company)が開発し、商標登録しているのが「シェルコードバン」。
ホーウィン社はアメリカシカゴにある老舗タンナー(革をつくるメーカーのこと)です。創業は1905年と1世紀以上もの間、革を作り続けてきました。多くのタンナーが効率化や大量生産を目指して工業的な製法に移っていく中、ホーウィン社は変わらず昔ながらの製法を貫き続けています。手間のかかる手法を現代に残す貴重なタンナーです。
ホーウィン社は創業以来、鞣し工程の大部分を手作業で行っており、このコードバンにおいては創業当時から同じ手法、道具を使うことにこだわり続けています。化学薬品を使わず、ベジタブルタンニンのみで鞣した馬革に、通常よりもじっくりと丁寧にオイルを浸透させていきます。その鞣しにかかる期間は約8ヶ月。熟練した職人によって時間をかけて鞣された革は、通常のコードバンに比べ、重厚に光る艶があります。その光沢が貝(シェル)のように独特な美しい輝きを持つことから、この名前が付いたとされています。
たっぷりと浸み込んだオイルにより、しっとりとしたやわらかさと格別の経年変化を楽しむことができます。

 

 

シェルコードバンの特徴・魅力

 

シェルコードバンは素材を活かした伝統製法で作られているため、傷や色ムラなどがありますが、使い込むうちに革繊維が寝て、硬い使用感が徐々になめらかな手触りに変化します。
シェルコードバンはアメリカ産らしいワイルドなムラ感を楽しむレザーとも云われています。

また、使用による摩擦や紫外線などにより、独特の光沢やツヤが出てきます。使い方によって、経年変化/エイジングの仕方も変わるので、お財布を育てていく面白さを味わうことができます。
本来コードバンは固くて緊密な繊維層を持つ馬革ですが、オイルを長時間浸透させて柔らかくするホーウィン社独自の技術によって、重厚に光る艶が美しく、しなやかな強靭さがありながらも、手に馴染みやすくなっています。

 

 

水染めコードバン

 

水染めコードバンは、別名「アニリン染めコードバン」と呼ばれます。
アニリンとは合成塗料の一種で、顔料のように革表面をしっかり色付けするのではなく、透明感のある仕上がりになるのが特徴です。
水染めは非常に時間と手間がかかる染色方法で、幾重にも色を重ねて染めていく方法。

人工的な加工に頼ることなく、水染めにより生まれる独特の光沢感と透明感、奥行きを感じさせる色合いは他と一線を画します。
革本来の質感や模様、などを損なうことなく、自然な艶を出します。

高い職人技術を必要とする水染めコードバンを作れるタナリーは、世界でもわずかしか存在していません。
そんな貴重なタナリーが存在しているのが日本であり、日本は世界有数の水染めコードバン創出地となっています。
日本製(国産)の水染めコードバンは世界的にも最高峰に位置付けられています。

 

 

水染めコードバンのの特徴・魅力

 

水染めコードバンの最大の特徴であり、魅力となっているのが、革素材自体が有している美しい艶感。
染色・塗装加工技術によって、作られる”艶”ではなく、あくまでも、コードバンが元々有している特性を活かすことによって、創出される”艶”というのがポイント。自然美を感じさせてくれる艶となっています。
吸い込まれるような透明感、光のベールをまとった表情を持ち、さらりとした手触りとあいまって、均整の取れた美しさを感じる革です。

水染めコードバンは、革の手触りや自然なエイジングを楽しむ革であるために表面にほとんどコーティングを張っておりません。その為、水分が付着すると繊維に直接水が入り込んでしまい、濡れたまま放置するとシミや水ぶくれになってしまうことも。濡れたときはすぐに水分を拭きとりましょう。

 

 

オイルコードバン

 

コードバンのなかでも、最も一般的に流通しているのがオイルコードバンです。
オイルコードバン=オイル仕上げのコードバンで、革の芯まで染付を行う「芯通し加工」で製造され、革の内部に多くの油脂成分が含ませ、折り曲げなどへの耐久性を高めるために開発された製法です。この製法をはじめて行ったのがシェルコードバンで紹介したホーウィン社(Horween Leather Company)と言われています。
耐久性が高く、革靴や腕時計のベルトなどにも多く使われます。開け閉めをするために曲面があるタイプの革小物では表面が割れにくくなるため多く使われています。オイルコードバンの多くは仕上げとして「グレージング」を施しています。革の表面をガラスなど凹凸のないもので圧力をかける事で表面に艶を生み出します。

 

 

オイルコードバンの特徴・魅力

 

オイルコードバンの魅力は、より深い経年変化を楽しめることです。日々使ううちに革表面に塗られたオイルが深くまで浸透し、絶妙な色合いや質感の移り変わりを楽しめます。透明感と艶と光沢を持ちながら、使うほどに光沢が増すエイジングが味わえます。
名前のとおりオイルをしっかりと浸透させて、折り曲げへの耐久性を高めているため、耐久性の高さが魅力。
耐久性が強い一方で、きめ細かい表面は傷付きやすくなっています。水や汗に弱い側面もあり、雨に濡れると表面の光沢がなくなります。汗に触れるとアンモニア成分によって変色してしまうことも。

 

 

顔料染めコードバン

 

顔料仕上げのコードバンは世界的に見ると非常に珍しい製法で作られたコードバンです。
顔料で色付けしたコードバンで、人工的な色材を定着させることによるビビッドな発色が魅力です。
日本では昔からランドセルの素材として使用され、小学校6年間使用することをベースに、型崩れを含めた求められる耐久性が世界的に主流なオイルコードバンでは対応しきれなかったがためにこの製法が開発されたと言われています。日本の文化から開発されたコードバンとも言えます。

 

 

顔料染めコードバンの特徴・魅力

 

革の表面を覆う顔料のコーティングによって高い耐久性を誇ります。必要最低限の油脂成分のみしんとうしているため、オイルコードバンに比べ非常に硬いのが特徴です。この製法を用いることで、小学校6年間の耐久性にも対応できるのです。
革の表面に顔料を載せているため、革特有の風合い、素材感を味わいたい人にはあまり向いていません。つるりとした仕上げが好きな人や、耐久性、日頃のお手入れが面倒な方におすすめです。

 

 

 

おすすめしたい!JAMHOMEMADEのコードバングッズ

 

 

 

 

唯一無二。パーソナルにカスタム可能。
指輪やネックレスなど貴金属を使ったアクセサリージュエリーのイメージも強いですが、
実は財布などの革小物もアクセサリー同様にこだわり抜き、数多の傑作を世に送り出している。
なかでもブランド初期からラインナップされるスタンダードウォレットは愛用者も群を抜く。

 
「革小物・一級職人」の肩書を持つ日本の熟練職人によるきめ細かな仕上げや、美しい経年変化を見せるレザーは言わずもがな、
そのデザイン性の高さは特筆すべきポイント。

 
ジャムホームメイドの革小物に欠かさないアイレットパーツはウォレットチェーンが絡まないよう360度回転する機能性を付与しながら、
裏側にはブラックダイヤモンドをセット。ブラックダイヤモンドは誕生石に付け替えることができ、
世界にひとつだけのパーソナルなモデルになるのもこの財布が愛され続ける理由といえるでしょう。

 

 

ホーウィン社(Horween Leather Company)のコードバンを使用した
シンプルなラウンドファスナー長財布

 

 

 

 

ホーウィン社(Horween Leather Company)のコードバン革・シェルコードバンを使用した、
シンプルなラウンドファスナー長財布。
「シェル」とはつまり「貝」のことで、「貝のように硬くそして美しい」ということ。
ホーウィン社にしか作ることができない、長時間の加脂により、張りはあっても柔軟性やしなやかさに富み、使い込む程に味の出てくる革で、
使えば使うほど独特の鈍い光沢を放ち、お手入れの回数も非常に少なく、経年変化を楽しむ上では非常に育て甲斐のある魅力的な財布です。

 

商品ページはコチラ

 

 

希少なコードバンを外装だけでなく
内装にも贅沢に使用した二つ折り財布/ミディアムウォレット

 

 

 

 

伝統的な製作技法を駆使し、シンプルで無駄のないデザインながら細部のディテールにもこだわった設計で、機能性に優れた二つ折りタイプ。
世界三大レザー最高級のオイルコードバンを、贅沢に使用した重厚な高級感は迫力を纏いながら、経年変化とともに愛着を育んでくれるはずです。オールレザー特有の革の張り感が、革好きにはたまらない。王道の二つ折り財布故に、ジャムホームメイドのオリジナルレザーの魅力を実感いただけるかと思います。

 

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「デザインと機能性は両立しなければならない。機能性の追求こそがデザインの本質的な価値につながる。」

ディレクター増井のデザインに対するこの信念は言い換えれば、プロダクトの本質に思いを巡らせ本来求められている以上の機能を持たせることがデザインの成功の一つである、との考えにつながります。

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